社内感染を防ぐために確認すべき新型コロナウイルスの初期症状

新型コロナウイルスの初期症状

新型コロナウイルスは潜伏期間が長く、そのうえ無症状の場合もあることから施設や事業所で発生したクラスター感染が全国から複数例報告されています。クラスター感染を防ぐためには新型コロナウイルスを知ることが大切です。今回は新型コロナウイルスの初期症状や特徴、社内感染を防ぐための対策を確認していきましょう。


新型コロナウイルス感染症の初期症状とは

風邪やインフルエンザに似た症状

新型コロナウイルス感染症は風邪のような症状から始まるケースが多いと言われてます。微熱を含む発熱、鼻水、鼻詰まり、ノドの痛み、咳などです。発症してから1週間程度は風邪のような軽微な症状が続き、その中で約2割弱は重症化し入院に至る可能性があると報告されています。

新型コロナウイルスの特徴として倦怠感が強く、風邪やインフルエンザと違って、症状が続く期間が長い傾向にあるということがわかっています。また、子どもの感染者数は成人と比べ少ない一方、感染力は成人と変わらず、症状も成人と同様とされています。

嗅覚や味覚などの感覚異常

新型コロナウイルス感染症の症状のうち、嗅覚障害・味覚障害が現れることがあります。しかし、嗅覚や味覚の障害は風邪やインフルエンザでも生じることがあり、必ずしも新型コロナウイルスだけが原因ではありません。そのため、味覚・嗅覚の異常が生じた場合、体のだるさや発熱、のどの痛みや咳の有無など、総合的に判断するようにしましょう。万が一感染している場合、周囲の人に感染を拡大する可能性があるため、2週間は不要不急の外出を控えるようにしましょう。

その他の症状

その他の初期症状として筋肉痛や頭痛、血痰、下痢などの症状も報告として挙がっています。一方で、感染しても無症状の人が一定数いることも分かっています。さらに診断後に症状が現れる人もいるため、診断時に無症状であっても慎重な経過観察が必要です。

なお、現在報告されていることはまだ一部であり、今後様々な症例が出てくることも予想されます。他にも重い症状など気になることがあれば医療従事者に相談し、必要があれば医療機関を受診するようにしてください。


風邪やインフルエンザと異なる特徴

新型コロナウイルスは一般的な風邪やインフルエンザと異なり潜伏期間が長いため、長期に渡り続くことが特徴の一つにあります。発熱や呼吸器症状が1週間前後持続することが多く、強いだるさを訴える方が多く報告されています。また、高齢者や基礎疾患(糖尿病、心不全、呼吸器疾患など)を有する方は、重症化するリスクが高いと考えられています。重症化すると重篤な肺炎症状だけでなく様々な基礎疾患の悪化を併発するリスクが高くなります。

また、症状を発症しない患者(無症状患者)が多いことも報告されています。


症状と発症時期

症状/発症時期1日 (発症)2日  3日4日5日6日7日8日9日10日11日  12日13日14日~
風邪の初期症状              
嗅覚・味覚障害              
肺炎              
呼吸困難              
(参考:症状、予防、経過と治療… 新型コロナウイルス感染症とは? 現時点で分かっていること(5月1日時点)(忽那賢志) – Yahoo!ニュース

新型コロナウイルス感染症は発症してから1週間程度は風邪のような軽微な症状が続き、患者の8割は重症化せず治癒に至る場合が多いとされています。つまり約2割弱程度重症化する人が存在すると言われ、その後徐々に悪化して入院に至ります。特に重症化する場合は、発症から1週間前後で肺炎の症状(咳・痰・呼吸困難など)が強く見られることが分かってきました。しかし、この症状が発現する期間はあくまで目安であり人によって様々です。また初期症状が軽い人や無症状とみられる患者もいることから、感染しているかどうかの見分けがつきにくいケースもあるため注意が必要です。


社内感染を防ぐためにできること

社員全員で情報共有する

現在新型コロナウイルス感染症に関する情報は数多く飛び交っています。その中でも国内外の各機関からの最新情報を収集し、社内で連携して危機管理に対応できるための対策を講じることが必要となります。感染者が発生時の対応手順など定め、社員全員で共有することがクラスターを発生させないための大切なポイントです。

基礎疾患のある社員を把握しておく

新型コロナウイルスの脅威は 高齢者や持病のある方が罹患すると、肺炎などの重篤な症状を急速に引き起こし死に至るリスクがある点です。

その中で、以下の場合は重症化しやすい可能性があり、風邪症状や37.5度以上の発熱が2日以上続く場合、特に注意する必要があります。

・高齢者

・糖尿病、心不全、呼吸器疾患の基礎疾患がある方

・透析を受けている方

・免疫抑制剤や抗がん剤等を用いている方

これらは一般的に「持病のある方」という表現で説明されることが多いです。新型コロナウイルス感染症においてはこのような持病をもつ方を社内で把握し、より一層の注意を払う必要があると考えられるため、健康診断の重要性が問われます。

各自出勤する前に体温測定や体調確認を行う

新型コロナウイルス感染症に対して厚生労働省より「風邪の症状や 37.5 度以上の発熱が 4 日以上続く場合、強いだるさ(倦怠感)や 息苦しさ(呼吸困難)がある場合は、最寄りの保健所などに設置される帰国者・ 接触者相談センターに問合わせをする」と示しています。つまり、毎日の体温測定や体調確認は必要不可欠です。もし発熱など風邪の症状を訴える場合は、会社を休むよう要請することが本人のみでなく会社や社会のための感染拡大防止に繋がります。

疑わしい症状があれば出勤しない

発熱などの風邪の症状以外に、 疑わしい症状が見られる場合は出社しないなど対策が必要です。仮に勤務中に発熱した場合、マスクを着用させたうえで帰宅するよう促してください。また咳などの症状がある方は、咳やくしゃみを手でおさえると、その手で触ったドアノブなど周囲のものにウイルスが付着し、ドアノブなどを介して感染拡大の恐れがあります。

ただ、現時点では新型コロナウイルス感染症以外の病気による場合が圧倒的に多い状況です。職場に復帰させるタイミングの目安として、薬を使用しない状態かつ、発熱、咳、喀痰、 下痢、全身倦怠感などの症状見られない状態で 48 時間以降が望ましいとされています。原因が分からない場合、かかりつけ医等に相談しましょう。 

時差出勤やソーシャルディスタンシングを

感染拡大の危機を早期に収束させるために、職場における時差出勤やテレワークの積極的な活用促進を推奨しています。さらに、新型コロナの感染拡大を防ぐためにソーシャルディスタンシング(社会的距離の確保)を取るよう求められています。これは人と人との物理的な距離を保って、濃厚接触を避けようという試みです。最近では社会的距離よりも「フィジカルディスタンス」と呼ばれる物理的な距離を取るよう推奨されています。例として、会議や商談時などいつもより少し席を離す、人が集まる休憩室や食堂の利用を制限するなどの配慮を実施することです。この試みは会社だけでなくスーパーのレジ待ちで客が近づきすぎないよう、間隔を空けて並んでもらうなどさまざまな場面で実践されています。


もしも感染者が発生すれば一時閉鎖も検討

感染者や濃厚接触者が発生した場合、保健所もしくは医療機関の指示に従うことが原則です。さらに国内では特定の人から多くの人に感染が拡大したと疑われる集団(クラスター)発生の事例が散見されています。オフィスや工場など多くの人が勤務する環境で感染者が発生した際には、二次感染、三次感染を防ぐことで、クラスター発生の連鎖を断ち切ることが求められています。 保健所や関係機関と協議のうえ、感染者が発生した付近の消毒、濃厚接触者の自宅待機だけでなく、これ以上のクラスターを発生させないためにも該当フロアや事業所の一時・一部閉鎖などの対応を検討する必要があるでしょう。


クラスター防止に大切なことは「隠さないこと」

国内では、散発的に小規模に複数の患者が発生している例が数多くみられます。 この段階では、濃厚接触者を中心に感染経路を追跡調査することにより感染拡大を防ぎます。この事態に備えて、会社はあらかじめ対応手順を定め、全体で共有することが大切です。特にこのような事態が発生した場合、感染した社員の プライバシーの確保を考慮した対応が求められます。さらに発熱等の風邪症状が見られる際に安心して報告を行う事ができるよう職場環境の整備も重要です。

現在の様に新型コロナウイルスの国内外での感染が拡大している事態になると、企業内での蔓延を防止する必要性から、業務の一時中断を検討せざるを得なくなることも出てくるかもしれません。その際に、中断すべき業務、継続すべき重要業務のいずれについても、当該業務の細分化の可能性を検証し、「ただちに中止」から「継続」までの数段階のランク付けを実施し、今後の状況の変化にきめ細かく対応できる体制を構築することが求められます。

【参考文献】

特設サイト 新型コロナウイルス 初期症状 受診の目安 緊急性の高い症状|NHK

症状、予防、経過と治療… 新型コロナウイルス感染症とは? 現時点で分かっていること(5月1日時点)(忽那賢志) – Yahoo!ニュース

新型コロナの典型的な症状と受診する目安は?(忽那賢志) – Yahoo!ニュース

新型コロナウイルス情報

嗅覚・味覚障害と新型コロナウイルス感染症について―耳鼻咽喉科からのお知らせとお願い―

新型コロナウイルス感染症に関するQ&A|公益社団法人

別添2 新型コロナウイルスに関するQ&A(企業の方向け)

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